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腰が上手く使えない…それは内転筋を使えてないかもしれません!
私たちの体には「内転筋」という名前の筋肉が複数あります。これは体の中で重要な役割を持つ筋肉群の1つです。機能の1つは「股関節の内転に作用する」つまり、股関節を体に近づけるために働くというもので、これは日常生活から様々な運動で必要になるとても重要な動きです。内転筋群という名前から内転に作用することはお分かりかと思いますが、実は内転以外にも屈曲・伸展・内旋・外旋の作用も持っています。
運動と内転筋群
先ほど内転筋群は様々な運動で必要になると述べました。その1つの例がスプリント、つまり「走る」という運動です。内転筋群は股関節の屈曲・伸展に大きく関わるため、内転筋群が鍛えられているほど足の素早い切り返しが可能になり、結果としてスプリントパフォーマンスの向上につながります。
もう1つの例が「腰の回転」です。具体的には投球動作やゴルフのスイングでの腰の回旋動作のことですが、この動作にもない転勤群は大きく関わっています。例えば、股関節の回旋を制限したまま腰を回そうとすると、内転筋群は突っ張ってしまい骨盤の回旋が制限されてしまいます。
野球の投球動作でイメージしてみましょう。基本的に野球の投球では投げる方向に対して利き手と反対側の足を出して下半身→上半身の順に力を伝えていきます。利き手と反対側の足が着地すると、利き手側の内転筋群は引き伸ばされながら強く働き、骨盤の回旋よりも前に股関節を内旋します。一方、利き手と反対側では股関節が外旋されながら内転筋群は伸長されて足を踏み出していきます。その直後に骨盤を大腿骨に向かって引き出すことで骨盤が左回旋し下半身主導のより下半身の力を利用した投球が可能になります。
内転筋群を鍛えるトレーニング
内転筋群が運動において重要であると理解したところで次は具体的に内転筋群のトレーニングについて考えていきます。
内転筋群が動員されやすい、つまり内転筋群を使いやすい運動の特徴は①深い屈曲位からの伸展あるいは深い伸展位からの屈曲 ②素早い下肢の往復・切り返し ③股間節変位からの回復や骨盤の安定への要求の3つです。
①を利用する運動としては階段の1段とばしやランジ(写真1)が効果的です。普段の運動から意識する場合では階段の1段とばしを利用し、普段よりも負荷をかけたい場合は両手にダンベルを持ってのランジを行いましょう。②を意識する場合はマウンテンクライマー(写真2)が有効です。さらに内転筋群に大きな刺激を与える場合は歩幅を大きくすることを意識するためにバウンディングを取り入れるのも効果的です。③の視点からはサイドランジ(写真3)や横方向や斜め方向のバウンディングがおすすめです。左右の動きを取り入れることで不安定な状態からの回復力が鍛えられます。
まとめ
今回は内転筋群について解説しました。内転筋群は下半身を使う動きには必ず関わってくる筋肉です。内転筋群の筋力が低下したり上手く使えないと様々な運動でベストパフォーマンスを発揮することができません。今回紹介したトレーニングは自宅でもできるものばかりなのでぜひ取り入れてみてください。
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