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痩せるためには眠れ！
突然ですが、みなさんはダイエットをしたことがありますか？そして、それは成功しましたか？
多くの人は一度でもダイエットをしようと思って、食事制限をしたり運動を取り入れたりしたことがあると思います。しかし、多くの人が途中で挫折してしまいます。なぜなのでしょうか？
それは人類の食生活の変化と変わらない体の機能とのギャップにあります。
元々、ヒトは太りやすい生き物です。旧石器時代の食糧確保が難しい時代に適応するために、食べ物を体内に蓄える性質をヒトは持っています。加えて、ヒトの脳はほかの動物よりも大きく、エネルギーを消費します。食べ物を求めて歩き回って運動し、さらに脳からもエネルギーを消費するとなると、食べ物から得るエネルギーを少しでも体に貯めておかなくてはなりません。そのため、ヒトはそのエネルギーを『脂肪』として体に蓄えるように進化して今もその性質は残っています。
ちなみに、甘いものや脂っこいものを美味しいと感じるのも、エネルギーの大きなものを体に取り入れなければならないという旧石器時代のヒトの性質が残っているからといわれています。
時代は変わって私たちが生きる現代、日本で考えると、餓死の不安を感じるほど食べ物に困る人は少ないと思います。近くに飲食店やコンビニ、スーパーがあり、食べ物を手に入れることができます。食べ物もより美味しいものに加工がされています。しかし、体の機能は大昔のまま。このギャップが現代社会における深刻な健康問題である肥満を生み出しています。
しかし、それでもダイエットをしたい人はいることでしょう。そういった人は自分のダイエットを続ける意思が弱いから続かないのだと考えることもあると思います。
意思の力には限界があるという研究があります。では、ダイエットを続けるためにはどうすれば良いのか？答えは『睡眠』です。
睡眠不足になると頭がボーッとします。これは意思の力が弱まっている状態です。この状態の時は欲望を抑える力も弱まり、ついついお菓子を食べてしまうなど我慢ができなくなります。
睡眠不足になると脳の前頭前皮質の機能が低下します。前頭前皮質は、注意機能、実行機能といった高度な認知機能や自己の抑制機能を司る部分なので、この前頭前皮質の機能が低下することで意思の力が弱くなり、誘惑に負けてしまうのです。
また、睡眠不足は食欲を高めてしまいます。睡眠時間が短いほど、空腹感を伝達して食欲を増進させるグレリンというホルモンが増加し、代わりに満腹感を高めて食欲を抑制するレプチンというホルモンが減少するという研究が出ています。
こういった点から、睡眠不足はダイエットする際の大きな障害になるといえます。
そのほかにも、睡眠について重要なことがあります。それは睡眠中の明るさです。
睡眠中の部屋の明るさと肥満の関係についての研究がありました。結果は、睡眠中に部屋が明るいほど肥満率が上がるということがわかりました。これはヒトの明るい時は活動して暗くなったら眠るという大昔からの体内時計のリズムが明るい環境で寝ることで崩れてしまったことが原因だからです。
こういった点から睡眠には時間と環境、つまり質の両方が重要であるといえます。
では、良い睡眠を取るためにはどのようなことをすれば良いのでしょうか？
ここからは良い睡眠を取るためにしたほうがいい行動を3つ紹介します。
1つ目は、寝る場所は寝ること以外に使わないことです。ベッドに入ってからスマホを見たりすると脳がベッドをスマホを使う場所と認識してしまい、ベッドに入っても眠れなくなってしまいます。ベッドは睡眠以外の目的には使わないようにしましょう。そうすることでベッドにスマホなどを持ち込まないようになり、睡眠の障害になるブルーライトを見ずに寝ることにもつながります。
2つ目は、不安なことを紙に書き出すことです。良い眠りのためには不安やストレスを減らすことが重要です。そのために不安やネガティブに思っていることを紙に書き出し、その結果、感情や思考を整理して脳をリラックスさせることができます。非常に簡単な方法ですが、意外にも効果があるのでおすすめです。
3つ目は、朝にしっかり太陽の光を浴びることです。これはよく言われることですが、なぜかというと、メラトニンという睡眠を促進するホルモンが朝日によって抑制されるからです。また、太陽の光を浴びるとセロトニンというホルモンが分泌されます。セロトニンには精神の安定や集中力、幸福感をもたらしてくれるホルモンで、メラトニンの材料にもなります。日中に太陽の光を浴びてセロトニンを分泌し、夜になったらそれを材料にメラトニンが分泌され自然に眠くなる、そして次の朝また太陽の光を浴びるというような良い睡眠サイクルを作ることができます。
これらの行動の他にも睡眠の質を上げるためにした方が良い行動はたくさんあります。ぜひ、自分でも調べてみてください！もちろん、睡眠時間の確保も忘れないようにしましょう。
ダイエットを成功させるためにも睡眠に気をつけていきましょう！
