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水を飲まないとがんになる？
人が活動するために必要なエネルギーであるカロリーをもつ炭水化物、タンパク質、脂質を三大栄養素といいますが、健康の面で考えると、最も重要な栄養素は水です。
人の体の約75%は水です。水といっても細胞液や細胞同士の間を埋める溶液などがあります。そして、この細胞液の成分は塩と水です。つまり、人の体にとって塩と水が非常に大事なのです。
今回はこの２つのうち、水について書いていこうと思います。
人が1日に必要とする水は体重1kgあたり30mlといわれています。体重60kgの人なら60×30=1800ml、約2ℓの水を飲まなければなりません。あの2ℓのペットボトル分の量の水を1日に飲んでいる人は多くないと思います。
そんな量を飲まなくなる原因は年齢に関係あります。人は20歳を過ぎると、喉が乾くという感覚が鈍くなっていくのです。
水を飲まないという感覚をコントロールするのは成長ホルモンです。成長ホルモンは大人になっても分泌されますが、子供の頃よりも分泌量は減少するので、成長期が終わる20歳前後から脳が喉が渇いたというサインを出さなくなってしまい、水を飲む頻度や量が減ってしまいます。
しかし、実際に自分の体重(kg)×300mlの量の水を摂っていない人は存在します。そのような状態の人は水を飲めない状況なんだと脳が錯覚してしまい、水を飲もうという意識が薄れてしまいます。
次に水を飲むことによる身体へのメリットを紹介します。水を飲むことには大きく7つのメリットがあります。
1つ目は細胞液を増やす役割です。人の細胞液の75%が水でできているため、水は非常に重要です。
2つ目は細胞同士の隙間を埋める役割です。細胞が浮かんでいる細胞外液というものの95%が水でできています。
3つ目は血液細胞の運搬です。血液の94%は水です。血液は身体中を巡っていますが、そのためには水を摂らないといけません。
4つ目は内臓や器官を結びつける、です。細胞同士をくっつける接着剤の役割をしています。
5つ目はエネルギーの生産です。水は細胞膜から細胞内に入る際にエネルギーを放出していて、脳や神経はこのエネルギーによって機能しています。もちろん、三大栄養素もエネルギーにはなりますが、実際には水からエネルギーが回ってくるのです。
6つ目は浸透圧の生成です。細胞における全ての物質の交換は浸透圧の力によって行われます。そして、その濃度の調整をするのが水なのです。
7つ目は物質の加水分解です。加水分解とは、ある物質と水が化学反応を起こして分解されることです。これを利用して食べ物が栄養になるのです。つまり、体内に水がなければ食べ物を食べても栄養にならずそのまま排出されてしまうということになります。
これらの7つのメリットを最大限に活かすためにも先ほど書いた自分の適性の水分量を1日摂ることを大事です。
では逆に、水不足だとどのような症状が出るか考えていきます。水不足が原因で出る身体の問題として感覚面や精神面のもの、痛みがでるもの、病気として出るものに分けていきます。
まず、感覚面や精神面のものだと、日常的に取れない疲れや脱力感、ジュースやアルコール、タバコへの依存、妊娠中の朝のめまいや胃もたれ、恐怖感や絶望感、ひどい場合には自殺願望も生まれます。
痛みがでるものでは、胃痛、腹痛、腰痛、頭痛、足の痛み、骨・関節の痛み、耳鳴り、狭心症などがあります。
病気では、肥満、喘息、アレルギー、高血圧、糖尿病、がんも水不足が原因の一つと考えられます。
これほどまで多くの身体と心の問題が水分不足が原因で起こりうるのです。こういった問題に陥らないためにも、先程書いた自分の体重(kg)×300mlの基準となる1日の水分をしっかり補給することが重要になります。
こまめに水分補給をして、健康的な生活を送っていきましょう！
